馬場一郎は1888年に群馬県で生誕しました。1911年に牛込区役所(現在の新宿区箪笥町15 牛込箪笥地域センター)前に和風堂を創業しました。1922年に焼失,京橋に移転するも翌1923年に被災して呉服橋に移転しています。そして丸ビルに1928に移転しました。1930年頃より一路居士を名乗り,観音像を描き始めています。
夏目漱石や岩波茂雄らと交流があり,漱石の書をいくつか所蔵し,自らも書画を残した文化人といえます。1965年に逝去したのちも,夫人である馬場千代香が遺志を継ぎ和風堂を主宰して,1984年後の他界後は親族が経営を引き継いでいます。丸ビルの改築に伴い,2000年頃に閉店しています。